ひとりの俳優が絵本の里で見た子どもたちの明るい未来を
映画に託し、すべての親と子に贈る。
すべては2007年、俳優の大地康雄が訪れた北海道の小さな町・剣淵町から始まった。
そこでは、「絵本の里づくり」を掲げ、町民は仕事の合間をぬって子どもたちに絵本を読み聞かせ、豊な心を育んでいた。
その想いは町のすみずみまで届き、人々が助け合うまでに成長。
大地が見たのは絵本に目を輝かせる子どもたちであり、親と子の明るい未来だった。
そして、一人の俳優は<絵本の力>と<親子の絆>を描いた映画づくりを始める。
その想いに共感する人々が集まって誕生したこの映画から、あたたかな感想とやさしい気持ちが”じんじん”と広がっていく。
絵本の里がつなぐのは、心やさしい人びとの無償の愛。大地に染みわたる親子の絆。
宮城県・松島に住む大道芸人の銀三郎は(56)は、気ままな独り身で芸人仲間から愛されるお調子者だ。
決まり事といえば、北海道で幼馴染が営む農場を手伝うことのみ。
会社員だったときに別れた妻と娘にもそれっきり会っていない。
そんなある年、農場に行くと都会から農業研修で来ていた女子校生たちと一緒になる。
いがみ合いながらも距離を縮める銀三郎と女子校生たちだったが、ただひとりの少女だけは心を開かない。
やがて農業研修は終わりに近づき、彼女はそっと打ち明けるのだった…。
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