映画
『君の笑顔に会いたくて』
私たちは地方からの文化発信を願って、
地域の方々と手を結んでいくつかの映画を製作してきました。
2018年 公開作品
出演
洞口 依子 筧 利夫
石丸謙二郎 かとうかずこ
雛形あき子 五代 高之
丹波 義隆 織田 龍光
監督
植田 中
原作
大沼 えり子
この映画製作のきっかけは、この作品の原作者大沼えり子さんとの巡り合いでした。
大沼えり子さん・・・宮城県名取市で長年にわたって保護司としてのご活動を続け、心ならずも道を誤った子どもたちの立ち直りを、その全力をあげて支えて来られた方でした。
彼女のこれまで歩んで来られたまるで求道者の様な道と、その情熱の原点にあるものが、熱い子どもたちへの愛情に裏付けられたものであったことに気付いた時に、大沼さんの歩みを一本の映画として製作し、今を生きる多くの方々の胸にお届けしようと決意をしていたのでした。
こんな私の願いに、多くの方々がこれも熱いご賛同のお手を合わせて下さいました。
映画製作にかかる資金を支えてくださったのは、宮城の企業人の方々でした。
大沼さんの語る子どもたちの輝く未来への願いに、宮城県の24名の会社社長さんたちがご賛同下さり、製作委員会は発足、まさにこの作品はオール宮城の力で製作にインすることとなりました。
又、この作品のテーマは〝更生保護の心〟、製作とその後の全国上映に是非ともお力をお借りしたいとお訪ねした法務省保護局の方々は、これも熱くこの企画を受け止めて下さり、全国保護司連盟を始めとした更生保護関係団体とも手を携えてこの作品へのご支援をお約束して下さいました。
そして完成を迎えたこの作品は、映画の舞台となった宮城県を皮切りに、全国に上映の輪を拡げて、その上映は公開から一年で150ヶ所を数えるまでに至りました。 その一ヵ所一ヵ所に、より良き地域社会と子どもたちの健やかな未来を願う方々の思いが輝く、まさにそれはドラマの一コマ一コマでもありました。
町長さんを先頭に人口の16%にのぼる1,400名の町民に更生保護の心を語った宮城県川崎町の上映、地域での上映終了後、この作品を子どもの胸に伝えようと、かかる経費を募金で集め地域の300名の中学生への上映を実現した新潟県村上市荒川分区保護司会の方々の思い、2018年3月11日に東日本大震災被災地支援も語りながら1,000名の感動的な上映をつくり上げた長野県松本市の方々の願い・・・等々・・・。
この上映の輪は、単に一本の映画の上映を越えた、より良き国の未来を願う結晶でもあったのかも知れません。
そして、この映画は、更生保護制度70年を迎える2019年、更に大きく大きくその輪を拡げようとしています。